【完全裏話】Giフィッシュプロテインバー「かつおたんぱっくん」が完成するまでの道のり
2023年3月25日よりGiからフィッシュプロテインバー「かつおたんぱっくん」が登場!
ここではYouTube動画や商品ページでは伝えきれなかった「製作」や「パッケージデザイン」のこだわりと裏側をスタッフOmi目線でのお話し。
商品名「かつおたんぱっくん」名前の由来
かつおたんぱっくんの名前は、たんぱく質とぱっくんを掛け合わせたものです。たんぱく質は成長期のお子さまにとっても重要な栄養素ですが、お子さまが興味を持ちそうな名前を考えることができませんでした。そんな時、気仙沼のデザイナーさんから「たんぱくん…たんぱっくんはどうですか?」とご提案いただき、即決で採用しました。たんぱっくんは子供から大人まで親しみやすい名前で、ひと口ずつ食べ進める「ぱっくん」を表現しています。
たん"ぱっくん"に込められた意味
子供から大人まで親しみやいように、食べるときの擬音「ぱっくん」に注目していました。そこでひと口ずつ食べ進める「ぱっくん」を表現するため、デザイナーさんに初期段階ではイラストでイメージを伝えるようにお願いしていました…!ところが、まさか商品名になるとは思いませんでした!!
こだわりを追求し何度も作り直した「かつおたんぱっくん」製作の裏側
宮城まるっとご自愛プロジェクト※1の第二弾企画として、老舗かまぼこメーカーがタッグを組んで創業された株式会社三陸フィッシュペースト※2と共同開発しました。デザインも同じく気仙沼のデザイン事務所pensea※3
※1詳しくはこちらの動画をご覧ください
※2株式会社三陸フィッシュペーストとは…
かまぼこ業界を再度盛り上げるため、老舗かまぼこ店の南三陸「及善蒲鉾」×気仙沼「かねせん蒲鉾」の2社がタッグを組んだ会社です。
※3パッケージデザインに関しましてこちらをご覧ください
まず最初に、三陸フィッシュペーストさんから協力のお声をいただき、コラボが実現しました!チームオガトレは前々から、かまぼこに含まれるタラ由来のたんぱく質の量や栄養価の高さに注目していました。(それに加えて、港町気仙沼の特産品で何か新しい商品を作れたらないかとずっと考えていました)
そして、もし作るならば、生鮮鰹水揚げ量日本一を誇る気仙沼産の「鰹」を使ったフィッシュプロテインバーを作ってほしいと依頼しました。ただし、かまぼこの製造過程では通常臭みなどを理由に鰹(赤みのある魚)を使用することはないため、前例のない商品開発となりました…!
商品製造編
初期段階:2022年9月頃 「かまぼこっぽい」
何度も話し合いを重ね、まだ名もない第一弾が完成しました。試作品の味や香り、そして食感には驚きがありました!フレーク状にされた鰹を、蒲鉾の原料に練り合わせることで、かまぼこにはない「フレーク感」を実現しました!
この方法によって、心配されていた「魚由来の生臭さ」は全く感じられませんでした。逆に、香ばしく燻されたような香りが広がりました!食感もまるでツナ缶を食べているような新しい感覚でした。ただし、見た目は「かまぼこ」のままでした。蒲鉾が悪いわけではないのですが、私たちは「フィッシュプロテインバー」と見た目でわかる商品を作りたかったのです。加えて、プロテインバーとして謳うには、8.0gという少ないたんぱく質量でした。そこで、「かまぼこから離れた新しい『フィッシュプロテインバー』を作りたい」と依頼しました。イメージでは「フレークがバー状になったもの」でした。雑味がないこの美味しさをのこしたままプロテインバーをつくりたい。試行錯誤が始まりました。
(初期は「プレーン・ペッパー・あおさ」3パターンのフレーバー)
中期段階:2022年10月頃 「フレーク感を残し、かまぼこらしくない形に変える」
初期のリクエストである「フレーク感を残しながら、かまぼこらしくない形状に変える」という目標を達成しましたが、それは容易な道のりではありませんでした。ただ「フレークがバー状になったもの」と言っても、形状の維持や食感には水分量の微調整が必要で、望んだ結果にはならないこともありました。(硬くてぱさぱさになってしまうなど)しかし三陸フィッシュペーストさんも私たちも「美味しいものを作りたい」という共有の目標があるので、妥協せずに試作を繰り返しました。
(形状をバーやボール状に)(案にはロケット鉛筆のような繰り出し式もありました笑)
最終段階:2022年12月頃 「遂に完成!たんぱく質量も大幅UP!」
そして、ついに納得できる「フィッシュプロテインバー」が完成しました。それから形状をバー状に変更し、「この旨さなら内容量を増やしてもいいな」と思ったため30gから60gに増量しました。増量により、たんぱく質の量も17.6gまで増やすことができました。たんぱく質量だけでなく、他の要素にも配慮しました。例えば、魚肉練り製品には多いとされる塩分量を抑えました。また「カロリーが低い」というだけでなく「高たんぱく・低脂質・低糖質・低カロリー」の健康要素を備えた、ヘルシーな「フィッシュプロテインバー」が完成しました。
(フレーク感を残しカツオの旨味と栄養素がぎゅっと凝縮されました)
パッケージデザイン編
パッケージデザインには、気仙沼のデザイン事務所「pensea」さんのご協力を得ました。前述のとおり、「たんぱっくん」は子供から大人まで楽しんでいただける名前として親しみやすさを追求しました。ただそれだけでは、パッケージとしては不十分だと感じました。「パッケージは商品を包むためのもの」だけではなく、「食べた後も破棄されないパッケージ」という視点でデザインを始めました。 具体的には、「破棄されないパッケージ」とは何かを考えました。そうしてたどり着いた先が「手に取ってくれた人たちの思い出に寄り添えるもの」というアイデアにたどり着きました。
「かつおたんぱっくん」のパッケージは裏表中面の4面デザインです。表面から全てこだわっています。
表面:従来品との差別化
「ひとくちあたりどれくらいの量のたんぱく質が摂取できるのか」という疑問を常に抱いていました。その疑問をデザインに反映したいと考えました。これがデザイン案の中心テーマになりました。
従来のプロテインバーのパッケージは似たものが多いと感じませんか?一本あたりのタンパク質量の表示はあっても、ひとくちあたりの具体的な数値が分かりづらいです。そのため、時間がなかったり、お腹が十分に空いていなかったりすると「今は食べなくてもいいや、後で食べよう」と後回しにしてしまうこともあります。
しかし「かつおたんぱっくん」は食べ分けて摂取することを想定し、パッケージの表面に「3ぱっくん」のデザインを施しました。この「3ぱっくん」は「ひと口あたりのたんぱく質量」を表しており、1ぱっくんあたり約卵1個分のたんぱく質が摂取できます!「これだけのプロテインを摂取した!」という達成感も感じられるのではないでしょうか。
また、商品開発の段階で重要視していたのは「食べ方の提案」です。例えば、トレーニング後の栄養補給としてそのまま1本食べきることや、分けて摂取することができるため、一日の3食に1ぱっくんずつとしてもオッケー。更に、時短おかずとして食卓に並べて家族全員でシェアすることもできます。ひとりでもみんなでも「シチュエーションを問わず食べたいときに食べることができる」ので、ぜひあなたの「たんぱっくんの食べ方」を見つけてください。
中面:「手に取ってくれた人たちの思い出に寄り添えるもの」
「かつおたんぱっくん」を気仙沼の代表的なお土産の位置づけることを目指しています。そのためには、単なるお土産ではなく、贈り物として価値のあるものにしたいと考えました。
まず、気仙沼は漁業が盛んな海と共に生きる街です。海洋環境への取り組みはこの街にとって欠かせないものです。「かつおたんぱっくん」では特に、「海洋プラスチックゴミ」に注目しました。パッケージを紙製にすることや、新鮮でおいしい鰹が成長するためには海を清潔に保つ必要があることを伝えるため、パッケージにはアクティブに知ることができる「塗り絵」のデザインを取り入れました。
【手にとってくれた人たちのその後を想像しました】
例えば、お買い物がまだ自分のお金で出来ないお孫さんが祖父母に「かつおたんぱっくん」を渡す際、塗り絵をして自分なりにアレンジすることで、「お孫さんが選んで(親が)買ってきてくれたお土産」から「お孫さんの1場面が形になったお土産」へと変わります。このような思い出は心に残ります。ただ心だけではなく、形として残ると更に素晴らしいと思いました。子供たちの塗り絵は「魚は青、たこは赤」といった固定概念にとらわれず、自由で尊いものです。そういった時期は人生の中でごく短い期間ですので、その瞬間の一場面に寄り添えうことができればという願いが込められています。また大人の方にも楽しんでいただけるよう、デザインには細かな部分もありますので、ぜひお試しください!
さらに、「塗り絵」は塗り絵としてだけでなく「メッセージカード」としても使用できるよう、絵の線を薄くしました。例えば、上京した家族がいる気仙沼の親が、ふるさとの味を子供に送る際に、「頑張ってね」とひと言添えられた親の字はどことなく準備してる様子が伝わります。デジタルが普及している今だからこその手書きのメッセージはどことなく人のあたたかさを感じられるのではないでしょうか。
裏面:細かい表記に注目!
更に、食べ方の例をイラストで表現したり、小さな注意書きにも注目です!ぜひ実際にお手に取ってご覧ください。(加熱もおいしいよって書けば良かった…皆さん加熱してもおいしいのでお試しください♪)
最後になりますが、「フィッシュプロテインバー」「気仙沼のお土産」という枠にとらわれず、「かつおたんぱっくん」を通じて皆さんのコミュニケーションを生み出したいという思いも込めて、製造・デザインに取り組みました。OGATOREをはじめとする気仙沼のみんなで作った「かつおたんぱっくん」です。ぜひ食べてみてください。
※30本セットは10本分のみ個包装パッケージつき